『遊天荘』の復興・維持を行いながら、武道や空手道を通じた江上茂の教えを後世に伝えます

君影草 完全版 第2章 第1話 『大牟田に根をおろして』

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大牟田に根をおろして
大牟田で最初のお弟子さん

強引に陸軍をやめて、昭和十八年八月には、私達は郷里の大牟田に帰っていた。落ち着き先は、両親の家だったが、何しろ陸軍をやめて来た事が気に入らないと、大変腹を立てられた。何しろ、主人は当時、陸軍参謀本部の、高等文官だったから、どんなに一門は鼻が高かったのだろう。まして両親のいきどおりは無理もない事であった。いきおい私に八ツ当り近い事になり、勝手の分らない私は尚志を抱いて右往左往した。
 私は土建業者の女房になる気はさらさら無かったから、強引な主人のやり方に腹を立てていたし、兄の下で一から見習う主人を見ても、その心底はどうしても理解出来なかった。ともかく、兄の下でうろうろと手伝いながら、ほんの僅かなお金をもらって、私達は両親の家に厄介になっているから、食、住、に不自由は無かったが、だんだん蓄積して来る不満をどうする事も出来なかった。
 どうにかして親子だけの生活がしたい。私は主人に泣いて頼み、主人は此処に居れば、不自由ないではないか、と言われても釈然としなかった。女中は二人居る、私は両親の着物の洗い張りや、仕立てや、身の廻りの世話をすればよい。けれど、何事も両親の言いなりで、外出も思う様に出来なかった。尚志は私達の手で育てたかった。朝早くから、夜遅くまで馴れない生活に身も心もくたくたになっていた。
そんな時、軍に居た頃の下士官が、ひょっこに訪ねて来てくれた。

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