『遊天荘』の復興・維持を行いながら、武道や空手道を通じた江上茂の教えを後世に伝えます

君影草 完全版 第4章 第5話 『東急空手道場閉鎖』

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田園コロシアム内小黒さん宇佐美さん

一瞬ドキリとした。東急空手道場閉鎖という申し渡し書を見て、やはり、来るものが来た、という感じであった。此の頃の道場は、以前の道場とすっかり変った、と私の眼には寫っていた。十年という長い年月が、最初の緊張感を失って来ている事は確かだ。

東急エイジェンシーがあるから、車内広告を一度出すと、門人がどっと集まって来る。それは十年の間におびただしい人数が出入りしている事に外ならないが、マネージャーか居ないから、実に杜撰(ずさん)なのだ。金銭の出し入れもきっちり出来ないし、金勘定をしながら教える事は容易ではない。月謝を出さない稽古人が増え、きびしく督促しないのでずるずるになって日がたって行く。本社から度々苦情が来る。佛の顔も二度、三度、ついに主人に向かって、苦情をぶつけて来る。金銭は一際ノータッチの筈の主人にはそれが不満である。そんな事を繰り返しているから、東急本社もしびれを切らしたのであろう。

青少年の育成が目的だから、儲けなくともよい、との事だったか、諸経費が出ないでは話になるまい。

月謝も安かった。それでさえ拂わぬというのはどういう事か。なれっこになって、それでよいと思っていたからこうなったのか。すべて人まかせ、人を信じる事を第一と考えた主人があまかったのか、道場の事までは口を出せぬ私まで、はらはら見る事が多かった。やはり来るべきものが来た、との感が深かった。

門人達の中に、キリスト熱が高まって、それに嫌気がさして来ている者、又、その信仰を以て空手のわざが上達すると信じる者も居た。

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