『遊天荘』の復興・維持を行いながら、武道や空手道を通じた江上茂の教えを後世に伝えます

君影草 完全版 第5章 第10話 『スペイン旅行』

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昭和四十七、八年の頃だったろう。昼間さんが突然スペインから帰って来て久しぶりの再会だったが、別れぎわに羽田空港で(今度は巴里でお会いしましょう)と言った。パスポートをすぐ申請する様にとの事で、半信半疑ではあったが重い腰の主人を促して有楽町の交通会館に出かけた。

パスポートは貰ったものの、.何時迄たっても梨のつぶてで、がっかりしたり疑って見たり、一体どうなってんのと口を尖らせて主人と顔を見合わせたり、それが大島さんの招待でアメリカ行きが先になり、又一年おいて村上さんの招待のヨーロッパ旅行が実現した。もう昼間さんの事は半ぱ詮めて、また行ける時が来れば行くさ、と主人は言う。おかしな話になってしまった。

それが昭和五十三年のお正月休みに又昼間さんが帰って来て、今年こそスペインに御招待します、と言う。近々航空券をお送りしますとの事である。

スペイン行きは早くて六月、まだ間があるので急に又台湾行きの話になった。暖かいという事が主人を乗り気にさせる。それに近いという事もある。

鶴岡の林兄弟は今回は行けないと云うので、学習院OBの石毛伸次郎さんが台北に留学していて、大学に空手部を作ったことから、台北と台中の稽古を見ながら今度は台南、高雄まで足を伸ばそうと云う事になった。

成城大学のOB奥平景造さんも行き度いと云うので、宮本さんと計四人の旅となった。

この旅は、ハプニングがあった。先ず台北空港で主人の鞄が無くなった。中味は、下着類、私の化粧道具、それにイギリスで買ってきた主人のバーバリーのレインハットが入っていた。金額はたしいて張らないが、早速不自由であった。長男が損保会社に居るので、保険を掛けてくれていて、帰ればいくらか保証して貰えるらしかった。

そんな事でごたごたしている所へ、入国手続にどうした事か奥平景造さんが連れて行かれてなかなか帰って来ない。我々は首をかしげたが、ハッと思い当たる事があった。

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